天城山


天城山


 勤労感謝の日の3連休の中日の日曜日には、伊豆の天城山に
登ってきました。天気は曇り時々晴れ、残念ながら富士山の展望には
恵まれません。
 
 伊東から休日のみの運行の始発バスに乗って「天城高原ゴルフ場」バス停に到着、
バス停はゴルフ場のフロントの一段下の広場でゴルフ場から聞こえて来るBGMは
バッハ、こんな山の上までよくゴルフ場を作ったと感心するとともに、ハイカーと
ゴルファーはどっちが多いか?などと考えながら、落ちつかないバス停を後に
少し下った登山口に向かいます。
 登山道に入ればこっちのもの、緩やかな道から二三回ジグザグに登って、
万二郎岳に到着、狭い山頂は樹林に囲まれて展望なし、万三郎岳に向かって少し
下った先に岩が露出した所が有り、ここから南伊豆の山々と遠くには河津あたりの
海が見られます。

 この先、馬酔木(あせび)のトンネル、石楠花(しゃくなげ)の群生地などあり、
緩やかな楽しい道を通り、わずかな登りで最高点の万三郎岳に着きます。
樹林に囲まれ、あまり展望は得られませんが、一等三角点のあたりからは、北西側の
下界が見えます。(富士山は雲の中)古いガイドブックにはヤグラ(測量用?)の上
から展望がひらけると有りますが、今は撤去されています。この日、頂上附近には
南からの風が強く雲が巻いています。下界は良く晴れているので、天城山脈が
伊豆半島の天気を分けていることが良く分かります。

 地形図を見ると「天城山」は万二郎岳、万三郎岳を含めた総称地名として描かれて
おり、また八丁池に至る尾根は「天城山脈」となっています。「まんじろう」
「まんざぶろう」と読んでいたけど、昔の表記は「伴二郎岳」「伴三郎岳」となって
いるので、「ばんじろう」「ばんざぶろう」と読むのでしょうか?
(「ジョン万次郎漂流記」というのがあったなー)

 百名山のブームのせいか最近感じるのは、山頂までの最短コースに人が集中し、
山頂までは賑やかなのが、そこを一歩外れるとぐっと静かになることです。
今回一番感心したのは万三郎岳から小岳に至る間に、見事なブナの原生林が
残っていることで、今は落葉していますが新緑の季節にまた訪れるたい所です。
(西丹沢の檜洞丸のブナ林も有名のようですが)

 その先は大きな旧火口の跡を通り、戸塚峠から日田峠までは尾根の南側、
日田峠から八丁池までは尾根の北側とトラバースする緩やかな道でノンビリ歩けます。
二万五千分一地形図「湯ヶ野」(平成8年修正測量)では、小径は尾根通しに
描かれていますが、その後縦走路が変更されたようです。(修正が出来なかった?)
八丁池からは家族連れのハイカーがぐっと増えて、天城峠の旧道の水原地まで
良い道が続いています。
 今回は展望にはあまり恵まれませんでしたが、近場に残っている自然林をのんびり
歩くことが出来ました。


コースタイム(参考)
天城山 1998/11/22
新宿 5:02 始発電車は朝帰りと同居
品川 5:23 5:29 夜行「ながら」の折返し列車で快適
熱海 7:09 7:23  湯河原の手前で海越しに天城山脈が見える
伊東 7:45 8:00  始発バスは、ほぼ満席
天城高原ゴルフ場 9:10 9:15  少し下った所が登山口
分岐 9:22    緩やかな道を行く
万二郎岳 9:55 10:00  樹木に囲まれ展望なし
石楠平 10:30      馬酔木のトンネル、石楠花の群生地
万三郎岳 11:50 11:00  一等三角点の山頂、展望は今一つ
広瀬峠 11:13      山頂附近の樹林は霧氷に覆われていた
小岳 11:20      ブナの原生林が見事
戸塚峠 11:43 11:45  大きな旧火口が見える
白田峠 12:07 12:10  ピークを巻いた緩やかな道
八丁池 12:45 13:10  ハイカーで賑わう池、風が冷たい
水生地 14:15      「下り行幸歩道」を行く
水生地バス停 14:25 14:31 しばらく林道を歩く
修善寺 16:05 16:09  渋滞のため40分遅れる
三島 16:40 16:44  途中で城山の岩壁が良く見える
熱海 16:59 17:01  あわただしい乗換え
小田原 17:22 17:45  小田急売店で蒲鉾を入手
新宿 19:25      小田原急行と言っても鈍足、安いけど

参考文献
  二万五千分一地形図 「天城山」「湯ヶ島」

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First issue Jun.20 1999(Rev.0)