阿蘇山


阿蘇山


 早朝の熊本駅を豊肥本線で出発、宮地で降りると仙酔峡へのバスは廃止されており、
タクシーで東側のロープウェイの駅まで移動、遊歩道登っていくとあたりは
火山特有の荒涼とした風景になっていきます。
 登りついた東側の展望台からは、中央の火口を真下に望み、広い草原を挟んで、
烏帽子岳、杵島岳、往生岳が盛り上がっています。

 ここから、砂礫の道を最高点の高岳に登ると360度のパノラマが広がります。
まずは、北側の外輪山の向こうには久住連山、根子岳の尖りを挟んで、祖母山、傾山、
さらに南側の外輪山の向こうに熊本、宮崎県境の山々が連なっています。
 カルデラの中の町は薄っすらと靄がかかり、世界一のスケールが実感できます。
また、目を凝らすと海の向こうに島影のように三角の山で見え、地図で確認すると
有明海の対岸の雲仙のようです。

 行く前は1月のこの時期に阿蘇山に雪が有るのか良く分からず、雪が多ければ
観光に切り替えるつもりで出発しましたが、結局雪は北斜面にわずかに残るだけで
山頂まで登ることができました。阿蘇山の最高峰の高岳は1592メートルなので、
雪の量は、東京の近くで言えば、丹沢あたりと同じではないかと思います。
 九州の山は、学生時代に開門岳に登っただけなので、今回初めて九州の山々を
実際に見ることができ、遠くまで出かけたか甲斐がありました。

 今年は暖冬のせいか1月なのに雪はほとんどありませんでした。
火口東へのロープウェイは通年運転ですが、天候により運転を中止するとのことでした。
雪があればそれなりの装備が必要ですので、行かれる方はロープウェイの会社に
状況を確認されることをお勧めします。
 また、火口東から火口西へのルートですが、地形図にある火口の北側を通る道は
立ち入り禁止で、中岳から火口の南側を砂千里ヶ浜に抜けるルートは、
禁止とは書いてありませんが、火山ガスの影響などは自己責任での判断が
必要と思います。
 昭文社のエアリアルマップにはこのルートが登山道として書いてありますが、
普通は仙酔峡から高岳を往復するのが無難のようです。


 
コースタイム(参考)
阿蘇山
2000/1/4
熊本 5:24 初電のワンマンカーで出発
宮地 7:04 7:20  コンビニで弁当を仕入れる、タクシーで移動(1670円)
仙酔峡 7:30 7:40 ロープウェイの始発は8時半、遊歩道を登る
展望台 8:30 8:50 目の前に大きな噴火口、展望が広がる
高岳 9:25 10:00  細長い山頂、北壁の鷲ヶ峰が切れ落ちている
火口西 11:45 12:00  砂千里ヶ浜への下降点が分からず、高森側の登山道に出る
阿蘇山西 12:20 13:20  噴火口を見下ろす、トーチカのような待避壕が並んでいる
阿蘇 13:50 16:08  バスで坊中へ、駅前の温泉で汗を流す
熊本 17:35     立野の手前から夕暮れの阿蘇山を望む

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First issue Aug.21 2000(Rev.0)