気象予報士試験 番外編
番外編
ここでは、古本屋で探さないと見つからない気象の本を紹介します。
- 登山者のための気象学山本三郎著 山と渓谷社 1965年初版 1975年改版
登山者向けに書かれた気象学の入門書、著者は富士山の測候所に勤務したことがあり、
雲の変化による観天望気、天気図の書き方、春夏秋冬の気象パターンを地上天気図と
雲の写真で説明しています。
新田次郎氏のまえがきより引用
山本三郎さんの書いた本には、真っ先に”大空をぐっと見わたそう”という見出しが出てくる。
やはり、山の経験者の山本さんが書いた教科書だなと思った。むずかしい理論より、
まず空を見まわすのが山の気象を理解する根本原理である。
そういえば、最近NHKのプロジェクトXという番組で、富士山頂に気象レーダーを
設置する話で、気象庁時代の新田次郎氏の活躍が紹介されていました。
- 凍傷、孤島 新田次郎著 新潮文庫「強力伝・孤島」に収録
新田次郎氏といえば、気象を題材にした小説を残しています。
「凍傷」は、富士山頂の気象観測所の建設に生涯を捧げた技師の物語、
「孤島」は、太平洋上の孤島の鳥島で気象観測に励む人を描いています。
- 大気の科学 新しい気象の考え方 小倉義光著 NHKブックス 1968年初版
現在は、数値シミュレーションによる天気予報が当たり前の技術となっていますが
気象モデルの研究と、コンピュータの高速化により、経験とカンに頼っていた天気予報が、
現在の姿になった歴史が分かります。
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First issue Apr.18 2001(Rev.0) 初版発行