妙義山(白雲山)


妙義山(白雲山)



松井田駅から妙義神社への道からの金洞山(左)と白雲山(右)
 三連休の初日の11月1日は、妙義山に行ってきました。
妙義山の岩峰、近くを通るたびに特異な姿が気になります。今回は、
先月登った裏妙義に引き続き、表妙義の前半部の白雲岳、相馬岳に登ってきました。

 高崎から横川止まりとなった列車で松井田に向かう途中、安中駅の手前あたり
から朝日に輝く妙義山が良く見えます。松井田から妙義神社に向かう道から、
岩をまとった白雲山、金洞山、金鶏山の表妙義の山々が見渡せて、白雲山の中心にある
白い「大の字」がだんだん大きくなっていきます。
 妙義神社に参拝して、境内から裏に続く道を登ります。鞍部から鎖で登った岩の上が
先ほど見えた「大の字」、関東平野に突出た展望台からは、榛名山、赤城山、
その先は特徴ある皇海山、先日登った日光白根は雲の中です。平野の中に独立して
見えるのは筑波山でしょうか。(「大の字」は背丈の倍以上の鉄板)
 「大の字」から先、一般コースから離れて「奥ノ院」から白雲山に向かいます。
岩の間を進んで着いた「奥ノ院」、鉄梯子で登った洞窟の奥の御神体に、
天井の穴から日光が差し込み神秘的な雰囲気です。「奥ノ院」の横の岩場に
鎖で取付き、さらに短い鎖場を経て岩尾根に出てしばらく行くと「見晴」に出ます。
ここからは、沢を隔てた妙義富士の絶壁や、裏妙義の岩場が間近に迫ります。


見晴からの裏妙義            見晴からの妙義富士の絶壁
(左から烏帽子岩、赤岩、丁須の頭)

 この先、白雲山、天狗岳、相馬山まで、岩峰を何ヶ所かの鎖場で越えて行きます。
尾根の東側は100メートルを越える垂直絶壁ですが、西側の樹林帯を巻きながら
巧みにルートが取られています。歩いている時は、木があるのでそれほど高度感が
感じられませんが、後で振り返ってみると、あんな絶壁の上を歩いていたのかと
驚かされます。


大ノゾキへの道から玉石   大ノゾキから天狗岳


相馬岳への登りから天狗岳      相馬岳直下からの金洞山
(左のピークが西肩)          (左から東岳、西岳、星穴岳)

 一番眺めが良かったのは、相馬岳を越えた先の「茨尾根のピーク」、表妙義の中央の
「妙義山のへそ」に位置し、岩の上から遮るもののない360度の展望が得られます。
目の前には、鷹戻しの岩場から金洞山の東岳と中岳、それに続く西岳、不気味な穴の
星穴岳、反対側には相馬岳の絶壁、東に続く筆頭岩から金鶏山、谷を隔てた西には
裏妙義から浅間山といった素晴らしい眺めです。

「茨尾根のピーク」からの360度の展望





 「茨尾根のピーク」から先は、鷹戻しから金洞山の東岳と中岳と困難な岩場が
続くので、今回はこの先の自然歩道分岐から15分の降下で中間道に出ました。
「茨尾根のピーク」だけなら、中間道から往復が可能ですが、途中岩を通るところの
ルートは分かりづらくなっています。
(入り口は中間道のあずまやの先のケルンが積んであるところ)

 今回のコースは、高度感もあり鎖場では腕力もいる困難なコースですので、
行かれるときは、十分注意して下さい。
 地図は、二万五千分一では細かい地形が分からないので、昭文社のエアリアマップ
「西上州・妙義」の裏にある妙義山の詳細図をコピーして持っていきました。


コースタイム(参考)
上野駅5:13途中、両神山、荒船山などを車窓から確認
高崎駅6:546:589月末の混雑がウソのよう
松井田駅7:217:30間近に近づく妙義山に期待がふくらむ
妙義8:15黒門から続く道を歩く
妙義神社8:258:35広い境内、山門に歴史を感じる
大の字9:059:10関東平野に突出た展望台
奥ノ院9:259:30洞窟の奥の聖地
見晴10:0010:05絶壁の上から、妙義富士、裏妙義が素晴しい
天狗岳10:5011:00西肩の岩の上から大展望
相馬岳11:3011:45木に被われたピーク、三角点が露出している
国民宿舎分岐12:00この先急な降下、慎重に下る。水場は枯れていた
ホッキリ12:20尾根に戻る。逆方向だと下降点が分かりにくい
茨尾根のピーク12:4012:50妙義山のへそ、360度の大展望
自然歩道分岐13:00岩場の上から沢降下、小尾根から右に折れて岩を下る
中間道13:1513:25降りた所にケルン有り
妙義神社14:25中間道はハイカーが大勢
妙義バス停14:3015:00乗合タクシー、病院が休みの今日は貸切り(650円)
上州富岡駅15:3015:51短い距離だが料金にびっくり。(20.2km 720円)
高崎駅16:2516:30運良く快速に間に合う
赤羽駅17:54快速「アーバン」の停車駅が変更になっていた

参考文献
 藤本一美、田代博「展望の山旅」(実業之日本社)

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First issue Nov.15 1997(Rev.0)