両神山


両神山



産泰尾根から見た両神山剣ヶ峰
 台風一過の9月20日は、両神山に行ってきました。
 両神山の登山口へは秩父からバスを乗継いで行くので、アプローチが不便で
1泊2日のコースがガイドブックで紹介されていますが、以前より奥までバスが
通うようになったため、早朝発の日帰り登山が可能となりました。
 西武秩父からバスで小鹿野役場乗り換え白井差口下車(9時10分着)、
両神山頂から八丁尾根を経て坂本で終バス(4時37分)の20分前に着く
綱渡りの一日でした。




 台風一過ということで展望を期待していきましたが、到着が昼頃となったため
並程度といったところで、雲取山や甲武信ヶ岳の頂上部分に雲がかかっていましたが、
奥秩父の主脈の山々が見えました。
 
 東岳から見た叶山                  二子山

 今回一番驚いたのは、二子山の岩場の後ろに延びる細長い白い線、
石灰岩の採掘のため姿を変えた叶山でした。十数年前、二子山の頂上から
見た時の姿が思い出されます。
(しばらく見なかった武甲山の形も随分変わっていました)
 叶山には、尾根の一部が切り取られた叶口という不思議な地形があったのですが、
今は石灰岩を積出す場所になっているようです。
 石灰岩は日本で100%自給できる数少ない鉱産資源と習った記憶がありますが、
変わった山の姿を見て複雑な気持ちです。


両神山頂から赤岩尾根〜八丁尾根を望む

 八丁尾根は、両神山のギザギザの山容を実感するコースで、
尾根上のピークを前後に鎖場を設けて忠実にたどります。
 特に東岳から5本ぐらい鎖場を下って、また西岳に登返すあたりは、
消耗戦を強いられます。


東岳から西岳の岩場    奥宮から東岳の下り

 帰ってから二十万分一地勢図をつないでみると、見る方向によりギザギザの
正体が違うように思えます。

北東側の荒川の谷から関東平野にかけて 山頂から北に延びる八丁尾根
南側の奥秩父から           西に延びる横八丁
北側の上州の山から          赤岩尾根から八丁尾根の北側

一番目立つのは、八丁尾根の東岳〜風穴〜西岳の稜線です。

 両神山だけなら、白井差口から登って、日向大谷口に降りれば(あるいは逆)
早朝発の日帰りコースとして良いと思います。

 今回は高度計付き腕時計を持って行きました。
 登山口で高度を補正すると、頂上でも5メートルの精度で正しい値を
示しました。沢の中の登山道で、現在位置の確認が難しいところでも
行程が分かり重宝しました。

 今回持っていった二万五千分一地形図「両神山」(平成8年6月1日1刷)
八丁峠あたりで坂本側の下降点が八丁峠の注記からピークを一つ越えた位置に
なっていますが、実際は八丁峠の注記位置から谷に降りています。
(峠は最低の鞍部を越えるのが普通です)
また、最近印刷されるようになった2次メッシュコードが有りません。



コースタイム(参考)
池袋駅5:00飯能で西武秩父行きに乗換える
西武秩父駅6:587:30しばらくぶりで眺める武甲山は姿が変わっていた
小鹿野町役場8:078:23バスの待合い所に両神山山歩きマップ有り
白井差口9:10バスを降りてすぐ歩き出す
白井差小屋9:359:40水場有り
昇竜ノ滝9:50沢沿いの道
御手洗場10:2010:30最後の水場
一位ガタワ10:4510:50岩壁の間を抜けて尾根上に出る
両神神社本社11:15鎖場を通って着いた神社
休憩ベンチ11:2011:25頂上の剣ヶ峰が間近に見える
両神山頂11:4012:10岩のある狭い山頂
東岳12:4512:50ここから鎖の連続で急降下
奥社13:1513:20小さな社
西岳13:3013:40鎖を登った先のピーク
八丁峠14:1514:25静かな峠、ベンチ有り
大岩15:1015:15大岩の後ろに祠有り
山の神15:5015:55途中の崩壊地を越えるところが分かりにくい
国道出会16:05二子山の岩壁が大きい
坂本16:1516:39移動販売車で買い物
小鹿野車庫17:0517:10町はずれで始発に乗換え
西武秩父駅17:5518:29帰りは特急を利用(おくちちぶ30号)
池袋駅19:53

参考文献
 「登山・ハイキング バス時刻表 関東編」

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First issue Nov.15 1997(Rev.0)