夢の金剛山周遊記(3日目)


3日目(温井里から万物相往復)

 今日は金剛山最高の見所である万物相(マンムルチョ)を訪れる。温井里からまっすぐ延びた寒霞渓(ハンハーキェ)の谷を、温井嶺(オンチョンリョン)目指して登る。左手には観音連峰、右手には水晶峰(スジョンボン)から文殊峰(ムンジュボン)への山ひだが重なり合っている。やがて、前方に勢至峰(セーチボン)の岩壁が現れると、万物相の入り口の万相亭についた。
 亭で小休止して、横の道から急な谷に入る。間近に見える三つの尖った三仙岩(サムソンアン)や、鬼面岩など無数の侵食された岩が柱のように建っている。このあたりを旧万物相という。行く手をさえぎる屏風のような岩壁をさけて、安心台という鞍部にたどりつく。鎖をたよりに三度目の金剛門を潜り、畳数丈程しかない新万物相天仙台の頂上に達した。五峰山(オーボンサン)、勢至峰、上登峰(サンドンボン)、玉女峰を間近に望み、さらに、世尊峰、彩霞峰(チェハボン)、集仙峰を含めて外金剛の全山が見渡せた。
 少し下り無数の岩峰の間の危うい道を登り、勢至峰の頂上である奥万物相に達した。ここからは、昨日越えた金剛の盟主毘盧峰や、さらに東海(日本海)まで間近に望めた。万物相の眺めを堪能し、帰路は同じ道を温井里までもどった。


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観音連峯

寒霞渓の左側には観音の連峯が鋸歯の如うに連互して居る。

至勢峯

寒霞渓の右側は万物相の連脈である。水晶、文殊、至勢の秀峯が連立して居る。


万相亭

万物相入り口の万相亭

三仙岩

旧万物相の三仙岩

鬼面岩

旧万物相の鬼面岩


奥万物相からのパノラマ(其の一)

奥万物相の巌頭に立ち展望する。東には至勢峯、文殊峯、水晶峯が連瓦し、少し離れ観音の連峰、彩霞峯など皆脚下に望む。


奥万物相からのパノラマ(其の二)

近くに五峯山、西方温井嶺を境として金剛の宗脈は青葉の間に峻鋭の峯首を陰現しつつ或いは高く或いは低く、遠く盟主毘盧峰は白雲の上に見える。

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First issue Jun.30, 1996.